母の上京物語〜3日目②〜

土砂降りの上野駅は、鬱屈とした雰囲気だった。そもそも暗い上野駅に、雨が重なると、こうも暗黒街になるのかと思った。

おかんは上野駅は昔から変わっていないと言っていた。

横殴りの雨風を受けながらマルイに到着。長靴を探すも思うようなものは見つからない。その後アメ横にもなく、最終的にシュープラザでお目当ての長靴は見つかった。

長靴を履いたおかんは笑顔になり、「あ~よかった。うれしい!」とはしゃいでいた。機嫌が良くなった。

徒歩2分の神保町食肉センターに向かうと、30人くらい待っていた。列に並んで5分くらい待ってみたものの、兄貴が雨に濡れ、寒そうにガタガタ震えていたので、並ぶのをやめた。

隣のビルの8階にも焼肉屋があり、ランチがやっていたので、そこに飛び込んだ。韓国人が経営してる雰囲気バリバリの焼肉屋はクッパがヌルかったこと以外は、満足だった。身体が温まったので、雨の冷えはなくなった。

電車で東銀座に引き返し、タリーズコーヒーでホテルのチェックインの時間まで待った。

15:00

ホテルのチェックイン後、コインランドリーで服と靴を乾かす。一番驚いたのは、部屋のテレビからコインランドリーの使用状況を確認できることだった。

夜になり、お腹が空いたのでみんなで「なか卯」にいった。親子丼は相変わらず激ウマだった。おかんは濃い味が苦手だったらしく、美味しくないと言っていた。自分が作った親子丼の方が美味しいとしきりに言っていた。

12時近くまで、部屋で兄貴と話した。おかんは69歳になった。あと10年で80歳だ。介護のことも考えていかなければならない。私の母が39歳のときに私を産んだので、同世代の親よりもかなり高齢だ。時間がない。日々は猛烈なスピードで過ぎ去り、気づけば皆、年を取っている。この旅で大切なことに気付かされた。生きているうちに親孝行しよう。

つづく

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