ぜんぶホンモノがいいです

カリフォルニアのコリンさんと、台北のメイマオさんとご飯を食べに行きました。

コリンさんとメイマオさんは、日本語がある程度話せます。

そして、二人とも英語が上手です。

メイマオさんとコリンさんが深い話をするときは、英語を使います。

私は英語があまりわかりません。

ネイティブは、発音が難しいし、会話も速い。

それでも、一生懸命きいていると、なんとなく言っていることがわかります。

私たちは、男同士でしか話せないようなしょうもない話から、人生設計の話まで、

本当に色々な話をしました。

私は、カタコトの英語と日本語とジェスチャーで、必死に伝えました。

私たちは、3人とも、創作することが大好きです。

コリンさんは絵を描きます。

メイマオさんは映像を作ります。

私は音楽をつくります。

「芸術は人生において、とても大切だ」

と、3人とも口を揃えていいました。

2人のまっすぐな眼差しが、

「私自身がもっと芸術と向き合うべきだ」いう気持ちにさせました。

わたしは改めて、人の出会いは運命だと感じました。

ラジオで耳にした、アナトール・フランスの言葉。

“綺麗な女は 想像力のない男達に まかせておけ”

“Leave pretty women to men without imagination.”

この言葉にハッとさせられました。

ホンモノとニセモノを見極めるには想像力が必要なのです。

完璧な綺麗なものには想像する余地がないのです。

不完全なものにこそ、想像力が働きます。

想像力は、ホンモノを追求します。

アメリカの女性は、自分を美しく見せるために、

手術をする人が多いという話になりました。

胸やお尻にジェルを入れて大きくするそうです。

コリンさんがいいました。

「ぜんぶ、ホンモノがいいです」

私とメイマオさんは深く頷きました。

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